今年も残すところあと数日。
全世界の人たちがコロナウイルスに振り回された1年だった。
外を歩いているとき、何らかの違和感を感じることがある。
スッピンとか、ノーブラとかで仕事に出かけてしまったくらいの違和感を感じたら、足を止めて考え、そして「あっマスク!」と思い出し慌ててバッグから出す。
そんな風に、マスクは外出時の必須アイテムとなってしまったわけだけど、ウイルス防止という目的よりも、他の人に白い目で見られるから…という理由の方が大きいかもしれない。
寒い季節になってから感染者が急増していることをニュースなどで見聞きしてはいるものの、身近に感染した人がいないことと、この状況に慣れてしまったことで、コロナに対する危機感がすっかり薄れてしまっていた。
そんな中、私と母が風邪を引いた。
私は市販薬を飲んで様子を見ていたが、母は咳が酷かった。
以前同じような症状で肺炎になりかけたことがあるので、念のため受診することに。
かかりつけの病院へ連れていき、駐車場の車の中で待っていると、受付を終えた母が戻ってきた。
風邪の症状がある人は、車で待つように言われたそう。
その後、完全防備をした看護師さんが呼びに来て再び院内へ。
レントゲンと採血を終えて車に戻ってきた母と待っていると私の携帯が鳴り、肺炎はなかったが、血液検査で炎症反応が出たとのこと。
「コロナの可能性があるので検査します」と言われ、ドキッとした。
しばらくすると完全防備の看護師さんが現れ、車の後部座席に座る母は、長さ10cmほどの筒状のプラスチック容器に唾液を入れるよう促された。
唾液は一定量必要らしく、「レモンとか、酸っぱいものを思い浮かべてみて」などと言われながら数分かけて採取。
その後再び携帯に連絡があり、PCR検査の結果は翌日の午後か翌々日の午前中に出ることと、薬局での薬の受け取り方の指示があった。
再び看護師さんが車へ来て、支払いを済ませ、処方箋を受け取り薬局へ。
言われた通りに薬局前で車を停車させて待っていると、これまた完全防備の女性がやってきて、名前を確認、支払いをして薬を受け取ってから家路についた。
もし母が陽性だった場合、私もその可能性が極めて高い。
買い物にも行けないので、娘のバイトが終わる時間を見計らって電話をして、卵と牛乳を買ってきてもらうことにした。
娘は濃厚接触者であるため、翌日のアルバイトは休むことに。
私がもしコロナに感染している場合、どうなるのか…と想像してみる。
とりあえず、仕事先では同じフロアに150人ほどの人が働いていて、パーテーションなどはない。
緊急事態宣言後は、毎日健康観察表に検温結果を記入し、正面や真横のデスクに人が座ることのないよう、自宅で仕事する人以外は会議室や食堂などに分散していたけれど、いつの間にか健康観察表はなくなり、普通に隣や正面に人がいても気にならなくなった。
必死に記憶をたどった。
過去2週間、どこへ行ったか、誰と会ったか…更にはその人たちの仕事や家族のことを想像すると、恐ろしくなった。
もしも私がコロナに感染してしまったら、大変なことになる。
恐ろしくて、それ以上考えるのをやめた。
つい先日、ペーパードライバーになりつつある娘の運転でドライブへ。
免許を取得して1年を過ぎたので初心者マークは外していいのだけど、運転技術はまだまだ未熟なので外せない。
若葉マークを貼っていると、周囲の車も気を付けてくれるはずだ。
何時間か運転すると、娘は「なんか全然怖くなくなった~」と言った。
その言葉を聞いて、私は逆に怖くなった。
何でもそうだけど、恐れがなくなったときが一番危ない。
恐れがなくなるということは、気が緩むということ。
気が緩むということは、心に隙間ができる。
その隙間には必ず魔物が潜んでいる。
その魔物は、交通事故だったり、コロナウイルスだったり。
母は陰性だった。
ホッとしたけど、いつどこで感染するかわからない。
改めて、気を引き締めなければと思った。
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