到着の1時間以上も前から、娘が出てくるであろう出口でソワソワしながら待っていた。
飛行機が到着し、自動ドアが開いてひとかたまりになった乗客たちが出てくるたびに、必死に娘を探すがなかなか見つからなかった。
私と同じように待ち人になかなか会えない男性がいて、勝手に同士と思っていたのに先を越されてしまった。
男性は自動ドアの真正面を陣取り、ようやく出てきた女性に握りしめていた花束を渡し、ふたりは抱きあって出て行った。
そこで再会を果たし笑顔で抱き合う人たち、涙を流すひとたち、無言で一緒に出ていくひとたちを見ながら、一人ひとりの背景には色んなストーリーがあるんだろうなぁと思いを巡らせた。
そうしているうちに娘から電話がかかってきて、間もなく自動ドアが開くと懐かしい顔が見えた。
私たち親子は割と淡々としているので感動の再会にはならないかな…と思っていたけれど、長い間会えなかったことに加え、病気のことで娘は本当に辛い経験をしたし、私は死ぬほど心配したしで、色んなことが走馬灯のように思い出され涙を流しながら抱き合った。
空港から宿泊先までUber(ウーバー)で向かった。
アプリで行き先や人数を入力し、大荷物だったので途中で他の人と乗り合いにはならない車両(乗り合いより少し高い)を選び確定すると、10分もしないうちに車が到着。
支払いはアプリを通じてクレジットカードだし、ドライバーは評価に直結するので変なことはできないし想像以上に便利だった。
宿泊場所のAirbnbは住宅街にあるアパートの1階で、オーナーに言われた通り鍵のかかっていない裏のドアから入った。
Airbnbでの紹介に使われていた画像↓
日本で言うところの1LDKで、ベッドルームを覗くとベッドが使用された状態のまま乱れていて、バスルームのタオルも使われた形跡があった。
娘がすぐにオーナーに電話をして抗議をすると、ごめんごめん、あとでタオルとシーツの交換に行きます〜とのこと。
娘はなかなか頼もしくなっていた。
荷物を置いて再びUberを手配すると5分ほどでやってきた。
途中、他の人を拾ったりして遠回りするのが意外に楽しかったりする。
後で気づいたが、サンフランシスコでの移動はUberを使っている人が大変多く、街中でスマホを片手にUberらしき車に乗り込む人は頻繁に見かけたが、乗客が乗っているタクシーは見ることはなかった。
サンフランシスコでは、Uberを利用しながら有名観光地をふたりで巡った。
大量の薬の服用と腹部への注射は欠かせなかったが、それを除くと娘は本当に元気で、以前と変わらなかった。
親子水入らずで海外旅行なんて、今後は二度とないかもしれない。
理由は何であれ、とても良い思い出になった。
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