屋久島2日目

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前夜からの暴風雨で、今日の山歩きはできないのでは…と心配していたが、目が覚めると雨は止んでおり青空が広がっていた。
しかし台風のような激しい風は相変わらずで、屋久島へ着く予定の船は全て欠航になったらしい。
民宿のお母さんや常連さんに屋久島での予定を聞かれ、「白谷雲水峡へ行く」と答えるとベストな選択だと言われた。
縄文杉見物や屋久島ランドなどへ行くよりもはるかに景色が美しく、何度も屋久島を訪れるリピーターは縄文杉は一度しか見ないが、白谷雲水峡へは毎回のように足を運ぶ人が多いとのことだった。

白谷雲水峡は宮崎駿監督の映画「もののけ姫」の舞台として取り上げられた。
美しい苔の森に住む、映画では手足を付けられ登場した木霊(こだま)たち、木の精霊たちは実在し、写真に写りこむこともたびたびあるが、霊感の強い人などは肉眼で見ることができるのだという。
実際に宮崎駿監督も木霊を肉眼で見て、それを映画に取り入れた。
一説によるとデジカメでは写りこまないらしく、私は友達から借りたフィルム式のコンパクトカメラで30枚以上の写真を撮りまくった。
現像するのが楽しみ♪
とりあえずどんなものか見てみたい方はググッてみて

民宿のお母さんに「子供でも行けますか?」と聞くと、「全然大丈夫ですよ。逆に大人の方がついて行けなかったりするからね~。」と言われた。
それを聞いたときは5歳児になんて負けるわけないじゃんー…と思ってたのだけど、日頃殆ど運動をしない私は、出発して10分後には「もうダメかも…」とゼーゼー言っていた。
ハイキングコースのようなところかと舐めてかかっていたのだけど、ぜーんぜん…岩や太い木の根っこがゴロゴロした道なき道をひたすら歩く、歩く、歩く。
体力は既について行けておらず気合のみで、ピョンピョンと飛んだり跳ねたりしながら先頭を歩く5歳児を追いかける。
このとき初めて民宿のお母さんの言葉を理解できた。

屋久島2日目

 

屋久島2日目

 

途中の白谷小屋で持参した弁当を食べ、もののけの森へ。
岩や木が苔で覆われ神秘的で、確かに目に見えない何かがいるような気がした。

屋久島2日目

 

屋久島2日目

 

屋久島2日目

 

辻峠を過ぎ、今回の私たちの最終地点「太鼓岩」まであともう少しというところになって、道はかなり険しくなった。
本格的な登山という感じで、両手で木の枝やロープを掴みながら上へ上へと進む。
ものすごい風で、生い茂る木たちは異様な音を発し、ついにBeが「帰りたい」と言った。
うんうん、わかる。ママも帰りたいよ~~なんて思いながらも三人で励ましあいながら登って行く。
道はないに等しいので、ところどころの木に結んである道に迷わないためのピンクのテープを頼りに必死に登り続けた。

そこで旅行前に読んだ田口ランディの本を思い出した。

うっかり考え事なんかしてるとテープを見失うから必死で前ばかり見てるの。
私、思ったね。人間がつまらない悩み事を考えてしまうのは、足元を見てるからだって。
上向いて歩いていると、考え事ってあんまりできない。
ましてや、目を皿のようにしてテープを探してると、頭ん中はもう邪念とか雑念とかぶっとんでしまって、すごいクリアになる。
私はいつも、他人様がつくった道を安心して歩いているから、つまんない事ばかり考えてしまうんだなぁって、なんだか妙に納得しちゃった。
今、この瞬間を道に迷わないように一生懸命だと、暗い考えなんてこれっぽっちも浮かんでこない。
やっぱり、自分の足と目と耳と、体ごと全部使って歩いていくのが楽しいんだよね。
これってさ、人生にも同じことが言えるんだと思う。
(中略)
ぽけっとしてたら森に迷ってしまう。
人生に迷うよりも、原生林で迷う方が遥かに緊急事態なのだ。
だとしたら、生き死にかかわらない人生の迷いなど、どっちみち大したことないじゃん。

3人とも頑張った。
本当に頑張った。
てっぺんまで登ることができた。
それなのに、目当ての太鼓岩がわからず、そのままピンクのテープに導かれながら下まで降りてしまった。
せっかくあそこまで行ったのに、太鼓岩への道標がなかったものだから、辿り着けなかった。
だけど、3人とも、あそこまで行けたということに満足して帰ってきた。
本当に本当に頑張った。
往復で5時間半かかった。
恐らくあそこまで登った5歳児はBeが初めてじゃないの?と思うくらい過酷な登山だった。

いつもありがとうございます。
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MotherLeaf*

コメント

  1. 素敵な旅行の真っ最中ですね。私が暮らしている奄美大島とは全然違ってそれこそ「もののけ姫」の世界と聞きます。いつか行ってみたい場所ななんですよね~だから屋久島旅行記とても楽しみにしてます(笑)
    子供って大人が思っている以上に身軽でタフで・・・でもそんな子供に引っ張られながらの山歩きはとてもハードだけど楽しそう。
    写真に「木霊」が映ってるといいですね。

  2. >人間がつまらない悩み事を考えてしまうのは、足元を見てるからだって。
    上向いて歩いていると、考え事ってあんまりできない
    木霊映ってますね。。。うちら親子も超がつく怖がりなので心配ですがこの文章を読んだらまたまた行きたい病が再発してきました。
    つい『子どもが何かを感じ取れる丁度いい時期っていつかな』と考えてしまうので屋久島はまだ早い気がしていましたが全然そんな事なさそうですね。
    これからもおじゃまさせてもらいますね~

  3. 大学の頃、宮之浦岳に登った。登るのに8~9時間かかった記憶がある。夏だったけど何度も雨に打たれて寒くて沸かして飲む紅茶が唯一の救いだった。
    山登りは子供のほうが強いよ。一番弱いのはタバコを吸って、車に乗り回してる女性。ちょっと急がせると最初の5分で顔面蒼白になってぶっ倒れる。
    その点,子供は強い。身が軽いからぴょんぴょん飛んでくね。
    なに?山の幽霊を探しにいったと?? それは山で死にかけたら見れるらしいよ。強く明るい光(ピンク色)と共に現れるらしい。
    雨の降る山の奥深い谷底で泊まったらでるかも。

  4. ぐぐってみたあああああああ!!!
    すごい! すげーーーっ!
    木霊ちゃんが 写ってる!!!
    もぉー 今チキンスキンですよん! 興奮してしまって!!
    こりゃ 行かなくちゃねー!
    うん! 行く!
    絶対 いくっ!!!
    あああああああああああ
    おかえりなさいも言わず わけわからないこと書いてごめんね!
    ああああああああああああああ
    行かなくちゃ!!!

  5. おおおおおおおお(@@)すげえ!!
    今ググってきたよ~木霊すごいね!
    Kaoの写真を現像するのが楽しみだね~
    しかし、デジカメでも十分伝わるよ。
    Beもいい経験したね~。
    私個人はね、絶対に何かを経験するのは、若ければ若いほどいいと思うんだよね。
    なので・・・大人はへとへとになっただろうけど(笑)
    Beにとっては(Kaoにとってもか?)きっといい経験になったと思うよ。
    大きくなっても覚えてるだろうし、
    何かのときに、その経験が出てきたりするんだって!!
    今度会った時に、Be本人に話を聞いてみようっと(^ー^)

  6. *鯨のシッポさん*
    奄美もいいとこですよね~。
    うちの亡くなった父が奄美出身なので、一度だけですが行ったことありますよ。
    奄美から屋久島へは距離的にはそう遠くないと思いますが、飛行機や船の直行便がありませんよね?
    鹿児島経由になるんでしょうか。
    木霊、どうでしょうね~。
    今日、現像に出してきて、写ってたらアップしますね~。

  7. *yayoismさん*
    こちらはデジカメで撮ったやつなんですが、どうでしょうね、これって木霊なんでしょうか?
    光の加減でそれっぽく写ったような気もしますが、どうでしょうね。
    yoyoismさんのとこ、屋久島から少しだけ覗かせて頂いたんですが、Beと同じ年ぐらいのお子さんのようで、大丈夫だと思いますよ。
    もう記憶にもしっかり残る年齢ですし、それに私たち大人よりずっと体力ありますもの~。
    ぜひぜひ行っちゃって下さい!!

  8. *kspawsさん*
    ほんと、子供ってすごい体力ありますよね。
    翌日以降の足のこわりも、Beはまったくありませんでしたよ。
    ほんと、日ごろの運動不足を痛感しました。
    kspawsさん!幽霊じゃないんですってば!
    木の精霊です。妖精みたいなもんですよ。
    もののけの森は本当に神秘的で何かがいる気配はしましたよ。
    kspawsさんも時間があればぜひ行ってみて下さい!
    定年後でもいいかも。

  9. *agehaさん*
    おぉぉぉ~~スゴイですよね~~~。
    行くともっと感動しますよ。
    うたちゃんを連れて行くと、きっと肉眼で見えると思います。
    ぜひぜひ行ってみて!
    おっとその前に、体力づくりを忘れずにね。
    とりあえずウォーキングから始めましょう♪

  10. *tomokerock*
    すごいよね~~。
    本当に神秘的で、何もかも忘れて夢中で歩いたよ。
    子供のころ、学校の遠足なんかで登山とかあったんやけどさ、あの頃は歩くのなんか大嫌いだったし、大人になってからも車ばっかで歩くこと少なかったんで、山登りとマラソンを好き好んでする人の気持ちがわからなかったよ。
    だけど今回、少しだけ理解できたような気がする。
    子供の頃の経験って本当に大事だよね~。
    本人は旅行は行きたいけど、山登りはしたくないなんて言ってるけど、また無理やりにでも連れて行くよ~~。

  11. Beちゃん幸せもんだね~!こんなことを経験させて
    もらえるママがいて!!!これってこどもにとっても
    宝になる体験だと思うよ!私が親元を離れて少年の
    船に弟と乗ったのは13歳。あの体験は今でも親に感謝
    してるもん。こどもは自然とのこどもなりの遭遇を
    しなくちゃいけないんだよね~。作り物でない自然を
    ね☆私もなんだか元気が湧いてきちゃったよ。
    kenkenに見せたい、感じてもらいたい自然ってまだまだ
    無限にありそうだなぁ。エコな大人作りはこどもからの
    積み重ねかもね~。

  12. *kabasai*さん*
    私は子供のころ、Beやkabasai*さんみたいにいい経験をさせてもらった記憶がないんだよね。
    その反動で、十代後半からおかしくなったのかな(笑)
    エコな大人作りか~・・・(一瞬、エロな大人づくりって読んじゃってびっくりしたわ(-_-;)
    そうだね、今のうちに本当の自然がどれだけキレイなものか、頭に叩き込んでおいて、そんなキレイなものを人間がどれだけ汚しているかってのをわかるようになって欲しいな。
    kabasai*さんも機会があったら行くといいよ~屋久島☆

  13. 遅ればせながらお帰りなさいませ。
    森のお写真、、吸い込まれそうなくらいのエネルギーを感じます。 耳を澄ませば、水の音や木々の擦れる音が聞こえてきそう。。 臨場感あふれる素敵なお写真ですね。
    5時間を越える山道のハイキングは実際はちょっとへビィだったのかもしれませんが、こんな素敵な空間と時間とちょっとしんどい思い出を家族と共有できるなんて、とってもうらやましいです。
    子供のころの家族旅行が、とても懐かしくなりました。

  14. *みいみいこさん*
    木霊が写らなかったのは残念ですが、私のカメラ技術では表現しきれないくらい美しいところでしたよ。
    直接行って、目で見ると何とも言えない感動です。
    やっぱり5時間半の山歩きはかなりハードでした。
    でもBeにとっても、もちろん私たちにとっても、いい経験だったと思います。
    お金で買えない経験ですよね。
    ぜひぜひ、みいみいこさんも機会があれば行ってみて下さいね。
    心が洗われますよ=^-^=うふっ♪