チューリッヒで列車を降り、ジュネーヴ行きの列車に乗り換える。
長旅の疲れが出たのか、車窓からの景色を楽しむことなくグースカ 深い眠りについた私。
この列車でのことは以前 このブログでも書いたことがある。
スイスのジュネーヴが終点の列車に乗車中、私の目的地もジュネーヴであったため安心して寝ていた。
もし寝過ごしても、車掌さんか誰かが起こしてくれるだろうと・・何の不安もなかった。
そして数時間後、予想通り誰かに起こされたのだが、目を覚ますと車掌さんではなく作業員風のオッサンがふたり。
周りには誰もおらず、『寝過ごしてしまった!』と慌てて降りる準備をする私に、なにやらオッサンたちが窓の外を指差しながらフランス語で何かを言っている。
様子がおかしかったので、窓を見ると、なんと私の乗っている列車がまるごと洗車機にかけられていた。
お互いに通じる言語はなかったものの、『洗車が終わるまで出られないよー!』なんて言っていたのだろう。
それにしても列車の洗車機があるなんて、知らなかった。
私を起こしてくれたこのオッサンたちのひとりが、やけにしつこく私に何かを訴えかけていたのだけど、フランス語なんて全くわからないものの、よ~~く聞いてみると『行くところがないなら、今夜はうちへ泊まらないか?』と言ってるのがわかった(スペイン語を少しかじっていたからかな)。
ちなみにこのオッサン、独身らしい。
はぁ~?泊まるわけないじゃ~~ん?何を考えとるんじゃ!?
笑顔で丁寧に断るがやけにしつこい。
だから~~イヤだって言ってるんだよ~~!!と、さっさと列車を降りた。
外へ出ると辺りはすっかり暗くなっていた。
フランス行きの列車を調べると、な…な…なんと、今夜はもうナイらしい。
ということは、ジュネーヴで一泊?
いやだいやだ!この国ではお金は一切使わないって決めたのに~~~。
仕方ない(´`)=3 駅で朝まで時間をつぶすしかないな…(このブログをずっと読んでいる方はおわかりだと思うけど、意外と慣れっこだったりするのよね)。
駅の中を歩き回りながら、一晩過ごせそうなところを探してみる。
すると…駅員さんが、何かを叫びながら、ホームへ行く通路のシャッターを閉め始めた。
へっ?えっ?マジ?
最終列車が到着した後は、翌朝の始発まで駅を閉めるらしい。
なので、出て行ってくれ…とのこと。
割と大きな駅なのに閉まるなんて…も~~いい加減にしてくれよ~~!!
外へ出ると、人通りは少なく、結構寒い。
お金は使わないと決めたので、両替だってしていない。
いや、両替してたとしても絶対にお金なんて使わないも~~ん!!
しばらくの間、呆然と立ちすくんでいたが、時間が経つにつれて気温もだんだんと下がってくる。
さっ…寒い。
それに疲れた。座りたい。
その上、お腹が空いた。
とりあえず駅周辺を歩いてみる。
屋内駐車場を発見し、ドアを開けて入ってみた。
ここだったら凍死することはないだろ…始発までここで過ごすことにした。
しっかし、寒かった。
コンクリート製の階段に座っていると、腰からだんだんと冷え切ってくる。
とてもじゃないけど眠れない。
寒いなら動けばいいか…体を温めるために階段を上り下りすることにした。
それにしても悪循環である。
階段を上り下りすれば体は温まるが、お腹は空くし、体力はなくなってくる。
それでも凍死するよりはマシだけど。
結局、始発の時間まで座ったり、歩いたりを繰り返しながら一睡もすることなく過ごした。
始発の時間の少し前に駅へ戻り、パリ行きのTGVに乗るとやっと生き返った。
座り心地の良いシートで爆睡。
こうして私の短いスイスの旅が終わった。
イヤな思いはしたけど、今となってはいい経験ではあるかな。
いや~ほんと、大変な旅だった。
いつかまた行くことがあれば、安全で何の心配もいらないツアーに参加しよっと。
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コメント
そう、オバちゃんもオイちゃん達ももう若くないちゃっけん安全なパック旅行をせなこて。
それかハワイね。
ただし、カエルさんが着いて来るかも。
::kspawsさん::
あら、私がオバチャンってことでしょうか?
でもオッチャンにそんなこと言われたくないわ!!
ハワイ、いいですね~。
一度も行ったことないんですよね。
老後の楽しみにとっておこっと。