サイフがない。
大変なことになった。
アメリカまで来て、何やってんだろう。
このブログを昔から見てくれてる方は、まだやってんだな…と思ってるだろうけど、そう…何年経っても、いくつになっても、このおっちょこちょいなところは直らないようで…。
サイフには現金とクレジットカードと、そしてパスポートまで入っている。
えっ?パスポート…?
さっき入国審査のときに出したばかりなのに、どこでどうやって失くしたんだか…。
遠目にさっきの入国管理官の姿まで見えるのに、どこで落としたのかわからなかった。
探しながらウロウロしているとき、通りかかった空港職員にサイフを失くしたことと、たぶん入国管理官のところにあると思うと言うと、じゃあ見ておいで~と言われたので先ほどの入国管理官のところへ戻った。
しかし、そこに私のサイフはなく、管理官のおじさんも自分の席の周りを見てくれたが見つからず…
お礼を言い、トボトボと歩きながら、気が遠くなってきた。
このアメリカで、お金もクレジットカードもパスポートもなく…あっ…帰りの航空券も入ってた。
もう、ダメだ…アウトだ。
ガックリ肩を落として歩いていたとき、誰かが私に声をかけてきた。
えっ?と顔を上げると、10メートルぐらい前方でちょっとイケメン風の空港職員2人組がニコニコして私のサイフ持った手を振りながら「これ探してる~?」
あ~~~~~~~~~!あったあった~~~!!
拾ってくれた方と、最初に声をかけた職員の方と、入国審査官のおじさんに無事に戻ってきたことを伝えると、それぞれから「本当にあなたはラッキーだよ」と言われた。
確かに落とした直後とは言え、アメリカで落としたサイフが戻ってくるなんて、本当に奇跡だった。
サンフランシスコ国際空港はめちゃくちゃ広かった。
ここで、娘が到着するまでの18時間を過ごさなければならない。
とりあえず空港中を歩き回ってみるが、すぐに飽きた。
「買うかも」前提のウインドーショッピングは好きだが、「絶対買わない」前提だと見る気にもならないもので、そうなると楽しみと言えば食欲を満たすぐらい。
娘が来るまでの間、フードコートで過ごすことにした。
そこには私と同じように時間をつぶしている風の人が何人もいたし、夜遅くなると店は閉まったが、携帯の充電は自由にできるし、もちろんWi-Fiもある。
そして眠くなったら、バッグを枕に横になった。
少々エアコンが効きすぎて寒かったが、それ以外は割と快適だった。
ただ、ひとつだけ困ったことがあった。
トイレに行ったり、携帯を充電しに行ったりして戻ってくると、この寝心地の良い長椅子を横取りされてしまう。
そうなるとまた別の寝床を探すのだけど、長椅子がない場合は横になれないので、結構辛くて眠れず…そして、他の人が長椅子を離れると、ササっと再び席を取って横になった。
一晩中、その繰り返しだった。
翌日、何を食べようか悩んだ挙句…サンフランシスコ名物のクラムチャウダーボウルを食べた。
すごいボリュームでお腹いっぱいになったが、高いわりに大して美味しくはなかった。
空港のフードコートに期待してはいけないな。
余談になるが、昔アメリカにはアイスコーヒーなんてものはなかった。
以前読んだ本に、欧米では冷たいコーヒーを飲む習慣はなく、アイスコーヒーは日本が発祥と書かれていた。
もしも冷たいコーヒーを頼みたいのなら、コールドコーヒーと呼ぶのが正しいとのこと。
でもお店の黒板に書かれたメニューには、「coffee HOT ICED」と書かれており、混乱した。
ICEDって…凍ってるってこと?
それとも日本と同じ意味なのか…
しかし、私はクラムチャウダーボウルと一緒に、どうしてもアイスコーヒーが飲みたくて…
「コ…コールドコーヒー」と小さな声で注文してみた。
すると、はぁ?みたいな顔をされ、
「アイスコーヒーね!」と言われ、あぁ、もう日本のアイスコーヒーはインターナショナルになっているんだと知って感動(実際はIced coffeeだろうけど)
20年前、初めてラスベガスでスターバックスに入った。
その時すでにアイスコーヒーがあったかどうかは確認していないが、アメリカでアイスコーヒーが広まり、当然のようにどこでも飲めるようになったのは、恐らくスタバのお陰じゃないかと思う。
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世界中、どこのマクドナルドへ行っても同じコンディションのハンバーガーが食べられるのと同じで、かつてアイスコーヒーが売られていなかったこのアメリカで美味しいアイスコーヒーが飲めるのは本当に有難かった。
そんなことを考えながら、ひまーな18時間を空港で過ごし、待ちに待った娘との再会の時間が近づいていた。
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