鋼のメンタルの持ち主でないと太刀打ちできないパワハラ裁判

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先日、以前の勤め先の元部長夫妻と元同僚と4人で食事をした。
以前の勤め先というのは、社長からのパワハラに耐えられなくなって辞めた例の会社。
私がその会社に在籍していた4年余りで、社長のパワハラに起因するトラブルで辞めた人は数知れず。
その中で唯一、社長を相手に損害賠償請求の訴えを起こしたのが、元部長だった。

パワハラ
勤め先の社長からあらぬ疑いをかけられた末に陰湿なパワハラを受けました。 長年社会人をしていますが、この時ほど自尊心を傷つけられたことはありません。 このことが原因で眠れなくなり、病院へ通い、鬱と診断されました。

在籍期間が長い社員ほど、社長には絶対に楯突くことはなく、そういった社員を好んだワンマン社長だった。
少しでも自分の意見に背く人には、片っ端から嫌がらせをして退職に追い込んでいった。
あの身勝手さはまるでトランプ氏のようだけど、彼のような商才はない。

社長が黒いものを白と言えば、役付き社員全員が「白」と淀みない返事をする中で、ただ一人、「社長、これはだれが見ても黒ですよ。でも合法的にグレーにする方法ならあります」と社長の意見には左右されないけれど、意向に添うように何らかの手立てを見つけて提案するのが元部長だった。

元部長は常に、会社をより良い方向へと導くために手を尽くしたが、結局、彼に賛同する役員はおらず、労働組合はなかったため、部長は1人で外部のユニオンに加入し、ワンマン社長から不当に給与を下げられたことを発端に会社と真っ向から対決した。

私も上司に続いてユニオンに加入するつもりでいたけれど、総務課に所属していたため会社側としてユニオンと折衝する立場であったこと、また、勤めながら会社と戦うという部長ほどのメンタルの強さは持ち合わせていなかった。

元部長の考えに多少は賛同していた別の課のB氏は、最も不当な辞めさせられ方をした。
部長曰く、訴えれば確実に桁違いの賠償金がもらえるほどのひどさだったが、共に戦おうとB氏を何度も説得したものの、B氏は首を縦には振らなかった。

「もうかかわりたくないんです」

 

実に2年以上もの時間がかかった。
元部長は、裁判の末、社長側からの和解に応じた。

「私がもし社長を訴えていたら勝てたと思いますか?」と部長に尋ねると

「勝てたと思うよ。」

そんな答えを聞いても、訴えればよかったなんて思わなかった。

社長との裁判の内容を定期的に聞いていたので、絶対に私には無理だと思った。

社長は裁判で、「給与に見合う能力がなかったから下げた」と言い、古い社員にいかに元上司がちゃんと仕事をしていなかったかなどを証言させた。
私なら、たとえ勝てるとわかっている裁判であっても、裁判が終わるのを待たずにメンタルがやられていたと思う。

1000万円の損害賠償請求…和解金はいくらかは教えてもらえなかったけれど、概ね満足のいく結果だったみたい。

実にうらやましい。

いつもありがとうございます。
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