もう限界…クビを言い渡されるのを待つようになった

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発言権のまったくない役員たちは、総務部に立ち寄っては社長の愚痴は言うものの、社長の前ではしっかりイエスマンに徹していた。

社長は単独で経営の実権を握っていたが、顧客や社員よりも自分の利益や保身を真っ先に考える、経営者とは思えない強欲老人だった。

会社が資金難まっただ中のときに、自分の退職金用に利回りが飛びぬけて良い月額90万円の保険に入った。
社員のボーナスを出せないときでも、この年間1000万円にも及ぶ保険料は滞りなく何よりも優先して支払った。

熊本地震の直後、当時の営業部長(既に退職)が、熊本の顧客の様子を見に行くと言うと、
「そんなことをして何になる」と鼻で笑ってバカにし、行くことを許さなかった。

物忘れが激しいのかぼけているのかは知らないが、社長は若いころから自分が言ったことや聞いたことを忘れるのが日常で、70歳を過ぎたころからそれが更に悪化していた。

既に何度も説明したことを、会議室や社長室に呼び出しては私に説明を求め、社長は初めて聞くような反応をする。

必ず資料を失くすので、何度も同じものをプリントして渡した。

年明けごろだったか、何度も呼び出されて説明を求められたのが、前年3月の決算時に計上した売り上げに関してだった。

億単位の受注をしてまだ完成していない某社の売り上げの一部、約7,000万円を、どうして前年3月に計上したのかと訊かれた。

「あれは、社長と息子さんと部長、3人の話し合いの結果、決算での着地点(利益)が決まったので、逆算してその7000万円を売り上げるよう指示がありました」と私が言うと

「そんな利益の操作などするわけがないじゃないか!あんたが勝手に売り上げたんだろう!どうしてそんなことをしたのか」と詰め寄る。

話し合いや売り上げを計上した経緯に関して、息子も部長も同じように社長に説明したが、そんな話し合いなんてしていないと社長は言い張り、私を責め立て、しまいには私が勝手に利益操作をしたんだろうと言い出した。

そんなことをしても私にとって何の利益にもならないし、何度訊かれようが真実はひとつなので、同じ答えしか出ない。
社長の性格からして、私がやったと認めて、適当な理由をつけて謝罪すれば嫌味を言われて終わるとわかっていたが、私はやってもいないことで謝るなんてことはしたくなかった。

そもそも社長は長い間会社を経営しているのに、まともに決算書を読むことさえできなかった。
3人で話し合いをしたとき、おそらく部長から細かい説明があり、納得して7000万円を売り上げることに了承したはずだった。

しかし、今ごろになって前期の売上のことを言い出すということは、おそらく某社の社長から何らかの入れ知恵をされたのではないか…それしか考えられなかった。

何度も呼び出されては同じことを質問され、責められ…そんなことを何度も繰り返すうち、さすがにうんざりしてきた。

ずいぶん前から辞める覚悟はしていたものの、自己都合で辞めてしまっては失業保険がすぐにもらえない。

社長からクビを言い渡されるのを待っていたが、さすがに元社員から何度も訴えられたり、労働基準監督署から注意を受けたりしたこともあり、少しは学習したのか、簡単にそんな言葉は出てこなかった。

そして、「辞めろ」「クビだ」ではなかったが、それ以上の言葉に愕然とした。

「あんたを雇ったのは失敗だった」

いつもありがとうございます。
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