ギリシャ到着の数時間後、早速行くところがなくなってしまった私は、一度満室で断られたホテルにもう一度入ってみた。
フロントのおじさんに事情を話したが、やっぱり部屋なないとのこと。
「いや~~ほんと大変だったわ。頭にくるんだよね~~。こんなとこで降ろすなんて、おかしいよね?」
なんて愚痴を言い始めると、おじさんも…
「それは災難だったね~~」なんて同情して下さる。
「疲れたんで、ちょっとここに座ってもいい?」
私は床の段差に腰掛けた。
それから世間話になり…おじさんも自分のことなどを話し始めた。
彼は妻と娘の3人家族。
以前は会社で働いていたのだけど定年(?)退職し、食べていけないのでホテルの夜勤のアルバイトをするようになったんだそうだ。
ほんと、家族を養うのは大変だよ~~なんて話していた。
「コーヒーでも飲んでく?」
おじさんが小鍋に水とコーヒーの粉と砂糖を入れて、脇にあった簡易コンロに火をつけた。
ギリシャのコーヒーって、こんな作り方なんだ…(≧▼≦;)
出来上がったコーヒーをデミタスカップに入れて、私のところへ持ってきてくれる。
早速飲んでみると、なんだか粉っぽ~~~い!
コーヒー自体はあまり美味しいとは思わなかったが、砂糖の甘みが疲れきった体に染み渡る感じがした。
飲み干すと、底にねっとりとコーヒーが残っている。
あぁ、本で読んだことあるわ、ギリシャのコーヒーってこんなんだったわ。
そう言えば、ギリシャの人ってインスタントコーヒーもよく飲むんだそうな。
街の喫茶店のメニューには「ネスカフェ」があり、お湯で溶いたインスタントコーヒーが出てくることも珍しくないらしい。
結局、コーヒーは3杯ぐらい飲んだかな。
おじさんと朝までホテルのフロントで話しこんでいた。
ゆっくり休めなかったけど、寒くなかったし、楽しい会話ができたし、危険なこともなかったしで結果オーライ。
丁寧にお礼を言って、始発の電車に間に合うようにホテルを後にした。
電車に揺られて数十分(詳しいことは覚えていない(-_-;)、目的地のアテネに到着した。
地図を片手に中心地を目指す。
あぁ、いいお天気だ…徹夜明けの私には太陽が黄色く見える。
とりあえず今夜の宿であるユースホステルが次の目的地。
地図を見る限りではちょっと辺鄙なところのようで、行き方がさっぱりわからない。
バス停でバスを待っていたお兄さんに地図を見せて聞いてみると、ちゃんとした英語で丁寧に教えて下さった。
ギリシャは大きな産業もなく、観光で栄えている国なので大抵の人が英語を喋れるんだそうな(あの運ちゃんはできなかったけど)。
教わった通りに、重い荷物を引きずりながら歩く、歩く…ひたすら歩く。
ちゃ~んと教わった通りに行くのだけど、目的地に到着するどころか、あれ?これってさっき見た風景だ…ということが何度もあり…
道を間違えていることに気が付いたのは1時間半後。
仕方なくまた元の場所に戻ってきた。
近くの売店のおじさんに地図を見せると、そこのバス停から○番のバスで20分ぐらい…という答えが返ってきた。
「えっ?さっきこの辺で聞いたときは、あっちの方向に歩けば着くって…」
「あぁ、それはたぶん、からかわれていたんだよ。ガッハッハー」
お礼を言って、バス停に立つと、涙がポロポロ溢れてきた。
もういい加減にしてくれよ、ギリシャ人!!
一睡もしてないのに重い荷物を持って1時間半も歩かされたんだよ!
もうほんと、いい加減にして!!
悔しくて悔しくて、なかなか涙が止まらなかった。
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コメント
今でこそ痴呆や癌は大きな問題ですが昔は全然問題にならなかった。何故なら結核等で若死する人が多かったから。 アフリカのケースはその良い例です。タバコの害なんて屁みたいなもんです。
アフリカに外務医官として勤務し、一時帰国した卒業生の報告によれば、当地では今だマラリア!で多数の乳幼児が命を落としている。 しかもわずか10数円の新薬が買えなくて、使用禁止状態のクロロキン(薬価2円)を使っている。その中エイズがどんどん蔓延していて、現在妊婦の20%が感染しているそうです。 エイズ治療薬価は月16万円もかかるので、エイズ治療などは問題外。 平均寿命もこの10年で10歳程低下したとか。 日本とアフリカを比較するのは無意味です。
それにしても難民と内戦で悲惨な状態は余り我々の耳には届かないですね。
いずれにせよ禁煙、健闘を祈ります!
よかった~~~、これでジョージ・チャキリスみたいなギリシャ人が
助けに現れてハッピーエンドだったら、ちょっと面白くないけど、
暑くて排気ガス充満のギリシャの道を荷物引きずりながら、べそかく
姿想像したら、なかなかよい旅行記ですな。
続きを期待します!!!!!!!!!
禁煙頑張れ。
無事で良かった。
昔の話なのに、なんだかホッとしました。
辛い時にいい加減なことされると、
疲労と怒りで涙がでてくるね・・・
あとは楽しめたのかな。多分。
禁煙してるって、どっかに書いてました?
見つけられなかったよ~。
トラックの運ちゃんに嫌な目に遭った後だったし、精神的にも限界だったんだろうね~…
でもそんな中でも出会ってよかった人のこともちゃんと覚えてるし、ブログに書きたくなるような旅行にしたわけだから、やっぱりバックパッカーはkaoさんに合った旅行方法だったのかな^^
なんかね、生命力が強そうっていうか、大変な目に遭った話でもどっか安心して読めてしまうんだよ。 やっぱり主人公がアナタだからか(笑)
*hiroshiさん*
いえいえ、例え死者の数は少なかったとしても、国民の殆どがスモーカーなのですから肺がんになる人、またはそれが原因で死亡する人は必ずいるはずです。
この国にはその肺がんになった人がいなかったんですよ。
>いずれにせよ禁煙、健闘を祈ります!
私にとって禁煙は、それほど大きな意味はないんですよね。
どちらかと言うと、ダイエットの方が気になってたりして・・・(-_-;)
まぁ、とりあえず頑張りますけど・・・
*kspawsさん*
いや~~読み手にとっては波乱万丈な方が面白いんでしょうけど、本当に波乱続きで大変だったんですよ。
>暑くて排気ガス充満のギリシャの道を荷物引きずりながら、べそかく
>姿想像したら、なかなかよい旅行記ですな。
あら、嫌な趣味だわ(≧▼≦;)
荷物引きずりながらべそかくなんて、何度も経験済みですよ。
もうあんな経験懲り懲りですけどね。
*ラン子さん*
>辛い時にいい加減なことされると、
>疲労と怒りで涙がでてくるね・・・
ほんと、ひとり旅だと得に悲しさ倍増ですよ。
誰にも愚痴れなくて、ひとりで抱え込んでは涙すること多かったです。
あとは楽しめたよ!
禁煙は今日からですのよ~。
ブログには書いてないけど、コメントのレスに書きましたわ。
あら、ノンスモーカーの人って、禁煙する人が増えたら喜ぶのね。
頑張りま~す。
*ななさん*
精神的に限界・・・そうそう、その通り~~。
強そうに見えて、結構もろかったりするからさ。
じゃあ、安全な旅をしろよ!って感じだけど、怖がりの怖いもの見たさ・・・みたいな感じかな~。
生命力は強いわよ。
NYに私以上に強いあの人がいるけどね(^_-)—☆
今だから話せるんだよね~~~、話せないような悲惨なことも結構あるんだけど(-_-;)