The DIVE

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昨日のアンビリーバボーは切なすぎた。
フリーダイビングの世界記録保持者であるピピン(Pipin Ferreras)とその妻、オードリー(Audrey)の実話だった。

 一息でどこまで深く潜れるかを競うフリーダイビング。なかでも器材を用いて急速潜降・浮上する「ノーリミッツ」は、まさに肉体と精神の限界に挑む危険な競技だ。その二人のパイオニア、ジャック・マイヨールとエンゾ・マイオルカの死闘をリュック・ベッソンが脚色・映画化したのが、かの「グラン・ブルー」である。
マイヨールの生涯記録は一〇五メートルだから、このピピン・フェレーラスの一七〇メートルという記録はまさに驚異だ。だが、それは美しくも悲しい愛の深さでもある。
 次々と記録を打ち立て一躍キューバの英雄となったピピン。あるとき、深海での人体機能を研究しているという学生オードリーに出会う。一回りも年が離れてはいたが、二人は互いの生き方に共鳴し、すぐさま恋に落ちて夫婦となる。ピピンは生まれて初めて精神的な支えを得たのだった。

一方ピピンはオードリーの天賦の才能にも気づく。五分以上も息を止められ、数十メートルの深さも怖がらない彼女は、まさに水の女神のようだった。ピピンが教えると、彼女は瞬く間に世界レベルのダイバーとなった。そのころ自分の肉体の衰えを感じていたピピンは、彼女の指導にさらに夢中になる。だが、二〇〇二年十月、オードリーが夫の世界記録を超える水深一七〇メートルに達したとき、悲劇は起こってしまったのだ。
 自分が人生を捧(ささ)げたもののために、そしてその夢を妻に託したために最愛の人を失った男の姿は痛々しい。だが彼の亡き妻への愛の表現はさらに壮絶だった。妻が到達した一七〇メートルの深淵(しんえん)に挑むのである。
世界でただ二人だけがたどり着けた深さで、彼らの愛は永遠になる。感動という言葉が陳腐に思えるほど厳かな愛の物語だ。(フリー編集者 光森優子)

ハッピーエンドではないお話はあまり好きではないのだけど、切なくて切なくて、頭の中にまだその切なさが残っている。
この実話にジェームズ・キャメロン監督が惚れこみ、タイタニックを超えるのではないかと噂されるほどの映画が2007年に公開予定なんだそうだ。
確かに胸を打つ話ではあるのだけど、そのままそっとしてあげてほしい気もするな…なんて、テレビで観た私が言うことじゃないか。

いつもありがとうございます。
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コメント

  1. 哀しい・・・
    もしテレビを見てたら、絶対に号泣してました。
    でも、やっぱり自分の事ではないから、
    本当の苦しさはわからないのだと思います。
    潜らずには、苦しすぎるのでしょうね。
    非現実的ですが、みんながハッピーになってほしいです。

  2. この本は読んで知っていました。
    私も海に惹かれてる一人です。
    いつか 立派なダイバーになって底のない海中の真ん中を漂ってみたいと思ってます。
    なぜか 海中は私を惹きつけるんです。
    一度 触れた感触が忘れられなくて海の中を漂う夢をよく見ます。
    kaoも一度体験してみて。

  3. 私もダイビングしてた人間だから、
    あの水中の感覚はわかる。自由で孤独で、
    冷たくて温かくて・・・うーん表現が難しい。
    同時に恐さもあるんだよね。
    40m過ぎると窒素酔いになって、頭が
    ボーとして、足元の暗い底へと落ちていく感覚。
    もちろん、スキンダイビングなんてしたこと無いけど。
    あー、いっぺん読んでみますね。
    たぶん映像より文章で読んだ方が響きそうだし。
    ちなみに私はハッピーエンドじゃない、話のほうが
    好きです。

  4. 感動しました・・・
    泣いてしまいました・・・
    僕も海のそばで育って来ましたので海はとても好きです。
    少年時代はサザエやアワビを素潜りで捕ってました。
    それとは、全く別の世界の話ですが。
    オードリーが亡くなった170mの深海で彼女が待ってる。
    ドクターストップだった身体のピピンはその深海へと向かって行く。そして170mの深海で彼女の魂を感じ、自分の身体で受け止め彼女と一緒に地上へ帰って来た。
    海の女神のオードリーとそして彼女と共に記録に挑むピピン。
    あまりにも哀しい物語ですが、二人の永遠の愛の物語には感動しました。

  5. こんばんわ
    また来てしまいました。
    知りませんでした!
    映画絶対見ますね。
    水深50mで、光なんてとどきません!
    もうヤミの世界です。
    私が潜ったのは20~30mまで、
    50mにも行ったことはありませんが!
    ジャック・マイヨールは、少年時代、
    唐津にいたことがあるそうですね!
    その当時の思い出があって、
    グラン・ブルー撮影前後!?にも
    唐津にはよく来ていらっしゃたそうですね
    なにか、身近に思っています。
    今日は、ありがとうございました。

  6. ごめんなさい・・・
    名前が上手く届きませんでした?・・
    ご容赦を。

  7. *ラン子さん*
    私もあまりに切なすぎて泣いてしまいました。
    オードリーはピピンに対する愛から、上まで浮き上がる器具が故障してもサポートダイバーからの酸素を拒否したために亡くなってしまったのですが、そこまで人を愛せる人ってそんなにいないですよね。
    なんとも・・・私には想像もつかない世界です。

  8. *agehaさん*
    私、実はダイビング未経験なんです。
    なので海中で得る快感というものが想像つかなくて・・・
    あの世界を知っていれば、もっとこのお話が理解できたのかもしれないね。

  9. *kabasai*さん*
    やった人にしかわからない独特の快感があるんでしょうね。
    未経験の私には想像もつきません。
    命を犠牲にするほどのものが水深170mの世界にあるのかもしれません。
    私は映画を観たり本を読んだりするたびに、自分がその主役になりきってしまう傾向にあるんで、ハッピーエンドじゃないと悲しすぎるのよ~~。

  10. *けんたさん*
    初めまして。
    コメントありがとうございます。
    本当にこのお話は悲しすぎました。
    あまりにもオードリーがかわいそうで、腹がたってくるぐらい。
    だけど、けんたさんのようにダイビングの経験がある方には理解できるのかもしれませんね。
    オードリーが亡くなったとき、信じたくない思いでいっぱいだったんですが、ピピンはその悲しみを、また海で乗り越えられたというのは感慨深いですね。
    ふたりは前世できっと深い海の中にいたんだと思います。

  11. *Lion◎さん
    ジャック・マイヨールの唐津の話。
    私も聞いたことがあります。
    唐津で知り合った方たちのインタビューなんかもテレビで観ました。
    グラン・ブルーは大好きな映画で、ビデオも持ってるんですが、自殺したときはがっかりでした。
    あの深海を知る人たちというのは、宇宙へ行った人たちのように私たち一般人と違った思想や世界観があるんだと思います。
    なんとも羨ましいような気もしますが、そこまでの努力をした人だけが得られる快感なんでしょう。
    私はそこまでの根性がないので、一生無理でしょうが・・・。

  12. kaoさん、私は今日本じゃないので、このテレビ番組見る事ができませんでしたが、本の方は是非読んでみたいと思いました。
    kaoさんの説明を読んでるだけでも、胸がジーンと熱くなりました。私もこれだけの想いで人を愛することができるのか?と思ってしまいました。素敵な愛ですよね。
    私もダイブをするので、海の素敵さと怖さ、両方体感しましたが、水深40Mまでしかしらないので、170Mなんて想像もつかないです。

  13. 携帯にメールしたけど気づいてないやろう??
    ここを見てダイブを知り。テレビはみてなかったけど
    気になって直ぐネットで本を頼み今朝届きました(^^)
    夢中になって読んでます。
    今半分くらい。
    映画も観たい!

  14. *おかかさん*
    こんにちは。
    おかかさんもダイビングの経験があるんですね。
    意外に多いのでびっくりです。
    これほど深く愛し合う人たちって絶対少ないよね。
    それを象徴するかのような高い離婚率は、右肩上がりで止まるとこを知らないようで、そんな中、純粋に愛し合うふたりのストーリーが新鮮でした。
    リンクのアンビリーバボーに大まかなストーリーがあります。
    良かったら読んでみてね。
    http://www.fujitv.co.jp/unb/contents/prevfrm.html

  15. *hide*
    あーーごめん。
    メール気づかんやったよ・・・毎度のことやけど。
    どう?
    本はもう読み終えたかな?
    なんだか切ないやろ~?
    私はテレビで観ただけなんやけど、本だとまた違った感動があるんやろうね。
    映画、楽しみやね~。

  16. う~~ん楽しみ楽しみ(^^)

  17. *hide*
    映画公開のころって、お互いに何してるんやろうね。
    それも楽しみ♪

  18. Kaoさん、早速、アンビリーバボーのサイト読みました。
    すごく感銘を受けました。
    スポーツの世界には独特の、また海に思いをはせる人には
    それまた独特の、強い強い意志があるんですね、きっと。
    そこに強い愛情が加わって、本当にこんなアンビリーバボーな話になったんだと思いました。
    映画も本当に楽しみです。

  19. *おかかさん*
    アンビリーバボーのストーリーはたぶん本に書かれていない部分もあったのではないかと思います。(逆もあるでしょうが)
    なんだか実際の出来事でなく、本当に映画の中のような出来事で、つい数年前に起きたことなんて思えませんよね。
    映画、ぜひ早く観たいですね。