救えなかった3人の命…警察は何してたの?『八尾の心中事件』

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八尾の心中事件に関与か 指名手配のヤミ金融業者
ヤミ金融の取り立てを苦に2003年6月、大阪府八尾市の夫婦ら3人が心中した事件で、東京都内のヤミ金融業者の男(24)が事件に関与した疑いの強いことが8日、大阪府警生活経済課の調べで分かった。
心中したのは八尾市の清掃員の男性=当時(61)=と妻=同(69)、同府藤井寺市の妻の兄=同(81)の3人。3人は、妻がヤミ金融業者から1万5000円を借りたことから、知人らへも嫌がらせの電話がかかるなど執拗な取り立てを受け、03年6月14日未明、JR関西線の踏切付近に座り込み、電車にはねられ即死した。(共同通信)

この心中事件、私もよく覚えている。
生活に困った妻のところへ、馬の鼻先に人参をぶらさげるようにかかってきた電話。
ヤミ金と言っても貸すときはやさしい。
つい魔がさして借りてしまった1万5千円が発端となり、15万円返しても完済にしてくれず、昼も夜も関係なく電話が鳴り続け、夫の職場や隣近所、知人宅にまでいやがらせの電話がかかるようになった。
困り果てた妻は警察に2度足を運び、その場で電話してもらったらしいが、『完済されてますよ。勘違いじゃないですか?』としらばっくれるヤミ金。
このとき警察が弁護士を立てて法的手続きを取ることを教えていれば…と、あまりにも事務的な警察に腹が立つ。

妻に同情した夫と障害者の兄が道連れとなり、1万5千円のために3人の命が無駄になった。
3人の死の翌日、市長やアパートの管理人、また金を貸していた知人に宛てた手紙が届いたという。
それぞれヤミ金に負けてしまった心情や迷惑をかけた人への侘び、管理人宛のものにはなんと滞納していた家賃の一部、1か月分が同封されていた。
アパートの家財道具にはそれぞれ、お金を借りた人の名前を書いた紙が貼ってあり、おそらく金を返せなかった代わりに受け取ってくれということだったのだろう。

どうして警察は3人を救えなかったのか。
今頃になって犯人を見つけても何の解決にもならない気がするのは私だけだろうか。
それよりも法律を改正して、街中に貼ってある『ブラックでもOK』『即日融資』など明らかにヤミ金とわかるビラを剥がし、全ての銀行で怪しいと思われる口座の洗いなおしなど、徹底的にヤミ金を排除する方向に持っていかなければ同じことの繰り返しのような気がする。
できれば消費者金融の無人契約機や、テレビコマーシャルなどもどうにかしてもらいたい。
借金苦で落とす命もあれば、金の工面で殺人に発展するケースなど落とされる命もある。
あと何人の人の命が無駄になれば国は動くのか?

いつもありがとうございます。
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コメント

  1. わたしも、ヤミ金の取立ての電話におびえさせられていた時期があります。(父ので)電話だけで、あんなに一人になるのが怖いと思うなんてとってもつらかったです。
    あのにこやかなお姉さんたちのCMはわたしも、どうにかしてほしいと思います。

  2. ももこさん、こんにちは。
    私も兄の件で結構辛い目に遭いました。
    経験した人じゃないとわかりませんよね。
    これが原因で命を落とす人がなんと多いことか・・・悔しいですよね。
    タレントや動物を使って、悪いイメージを消してしまうCM。
    それを見て育った子供たちは、借りるのがあたりまえ・・というような考えになったら怖いです。