私が出産を決めたとき② 急に考えが180度変わった

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私が出産を決めたとき① の続きです>

あの頃の私は、今 思い出しても過酷な精神状態だった。
今にも壊れそうで、彼を憎むことが唯一の心の支えだったかもしれない。

彼は常に穏やかで争いを好まず、周囲の誰からも好かれていた。
何度か、「kaoにはもったいない人だ」と言われたこともある。

しかしそんな中で、初めて見せた彼の一面は、私にとって最悪のことばかりだった。

死を決意しながらも、これが現実であって欲しくない、話し合えばなんとかなるはず…と、常にほのかな希望を持っていた。

何度も話し合いの場を持とうと彼に電話をすると、いやいやながらも約束はするが、一度も時間通りに来てくれたことはなかった。

寒い中、マンションのドアの前で1時間半も待たされたこともあった。

玄関のベルを鳴らしても出ない、携帯に電話をしても出ない。

やっと電話がかかってきたと思えば、急な打ち合わせだった、これから向うと言う。

散々待たされた挙句に、別の場所まで車で迎えに来てくれと言われたこともある。

やっと会えたと思えば、仕事で使う契約書を翻訳してくれだの、リストをタイピングしてくれだの言ってくる。

とにかく彼は私と向き合うことを遠まわしに拒んだ。

やっと、話し合う時間が持てたと思えば、「本当に僕の子と言えるのか?」と言う。

頭にきて、体当たりをしたが大きな体はビクともしない。

籍を入れなくてもいいから、一緒に子供を育てていこうと言っても、絶対に首を縦に振らないばかりか、今になってこんなことを言う。

「性格が合わない」

それなら、福岡から出て行ってくれ。
東京や大阪なら仕事がいっぱいあるのだから、福岡にいる理由はないだろう。
街であんたを見かけると気分が悪くなるから、出て行ってくれと言うが、それさえも承知しない。

もうダメだ。
八方美人。
サイテーの男。

周囲にはいい顔をしておいて、本当はこんなに酷いヤツだったんだと再認識した。

そんな中、いつの頃からか、ふと頭の中が変わった。
とにかく急に、考えが180度変わった。

あんなヤツのために死ぬなんて、命がもったいない。

どうせアイツを苦しめるのなら、生きて苦しめてやった方がいいやん…、そう思えるようになったのは、死ぬと決めていた予定日の数日前だった。

それから1週間後ぐらいだったか、病院へ行くとお腹の赤ちゃんの性別がわかった。

「女の子ですよ。」

実は男の子が欲しかった。
黒人とのハーフなので、いじめなんかに負けない強くたくましい子を、と思っていた。

女の子だと聞いてかなり動揺したのだけど、でもお腹の中で着実に育ってくれているということを実感したとき、生きる力が湧いてきた。
もう後戻りはできない。
前に進むしかないと。

私が出産を決めたとき③ に続きます>

いつもありがとうございます。
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コメント

  1. う~~~ん、男としては非常にコメントが難しいよ。
    私の周りにもそう言った男はいないし、過去にも見たこと無いタイプの男だから。
    人種、国民性の違いでもないし、単に日本人を舐めてるとしか考えられない。
    好いた,惚れたの恋愛問題はどうでもいいけど、その後のBeとKaoの生き方は正しいと思うし、人生まだまだ始まったばかりだからね。
    めざせ、ブロードウェイ。
    めざせ、新しい出会い。

  2. kaoさんがBeちゃんを1人で産んだいきさつってこちらから聞くのも失礼だし(笑)
    今まで知らなかったんですけど色々大変だったんですね。
    きっと世の中のシングルマザーは同じように苦労しているんだろうけど、
    2年半も裏切られていた事を知らずにこのまま幸せに結婚できると思っていた
    kaoさんにとっては本当に奈落の底に突き落とされたような気持ちだったでしょうね。
    でも今のkaoさんは全然そんな暗いと思われるような過去を感じさせなくて
    たくましいし経済観念も発達してるし、かっこいい姉御みたいに思ってます。
    人を騙した彼にはいつか痛い仕打ちがあると思います。
    うちの元旦那もそうですが、絶対罰が当たって何かの形で苦しい思いをすると信じてます。
    寂しい後生を送ることになったりとかね。
    kaoさん!頑張りましょう!いつもBeちゃんとkaoさんを応援してます!
    長くなってごめんなさい!

  3. こんにちは。
    ううむ、昨日までの話から彼の悪化ぶりが顕著ですね。
    まぁ話し合いにものらりくらりと応じないというのは、彼は“なるようになれ”と開き直ってしまった感じですかね。
    当然そんな立場になれるわけないのに….
    というものの、実は私もまだチビ助がいない頃でしたが離婚寸前までいきましたよ。相手方の家でも話し合いをしましたが、自分も意見は一歩も譲れん!!という妙な頑固さをみせて、かなりもめました(苦笑)
    レベルは全然違いますが、そういうときって相手のことまで考える余裕がない(もしくは考えないという決意を持つ)のは事実です…..

  4. むぅ~。何ともヒドイ発言の連続じゃないですか・・・。まぁ。安易に認めようとしないってのは国民性としてあるような気がしますが・・・。
    そうですよ~!そんな人のために命をすてるなんて勿体なさ過ぎる!!生きてこそですよ~。
    Beちゃんがお腹の中からもずっとkaoさんを励ましてくれてたんですねぇ~。素敵な絆じゃないですか~!

  5. ::kspawsさん::
    >私の周りにもそう言った男はいないし、過去にも見たこと無いタイプの男だから。
    いや~結構そんな人いると思いますよ。
    深く深く付き合ってみないと、本当の姿って見えないものです。
    私だって2年半も付き合って、初めてわかったんですから。
    新しい出会いは、あまり期待してませ~ん!!

  6. ::Amberさん::
    覗いてくれて、ありがと~♪
    シングルマザーって結構多いけど、それぞれに色んなドラマがあるもんだよね。
    特に、責任感のない男が相手だと、それだけ苦労も多いはず。
    なんでかな~。
    親になって、人の痛みとかがわからないといけない筈の人が、大切にしなきゃならない人たちに酷い仕打ちをする・・・それほど愚かなことはないよね。
    そうそう、神様は全てお見通しなんだから、必ず何らかの仕打ちがあると思うな。
    Beのパパも、かなり高い確率で寂しい老後を過ごすことになるんじゃないかと思うよ。
    自業自得だから仕方ないけど、そこまでなってもわからないだろうなぁ。

  7. ::ゆったり人さん::
    酷いことかなり言われたんですけどね、思い出すとムカムカしてくるんで、少しだけにしたんですが。
    今でも悔しくて涙が出てきますよ。
    ゆったり人さんも、平和な家庭のお父さんってイメージだったんですが、色々あったんですね。
    でもその山や谷を一緒に乗り越えることで、また信頼感や、愛情が生まれるんじゃないかと思います。

  8. ::ふりっぱーさん::
    酷いですよね~。
    妊娠中の私にはかなりキツイ言葉ばかりで、ほんと殺せるもんなら殺してやりたかったですよ(笑)
    でもお互いに生きてて良かったです。
    この世の貸しは、この世で返してもらいます(笑)