ヘレン・ケラーの少女時代を描いた『奇跡の人』

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先日、女優のアン・バンクロフトさんが亡くなった。
私の持つ印象としては映画『卒業』で主役のダスティン・ホフマンを誘惑する悪い人妻役が大きいのだが、ヘレン・ケラーの少女時代をモデルとした映画『奇跡の人』ではサリバン先生という一番重要な役柄での好演は人々の心をうつ。
今夜、NHKのBS2でその『奇跡の人』が放映された。
以前、観たことはあったのだが、子供の目にはどう映るのか興味があり娘と一緒に観ることにした。

生後19か月で熱病に冒され、目も耳も口も不自由になってしまった少女ヘレン・ケラー(パティ・デューク)のもとへ、家庭教師としてサリヴァン女史(アン・バンクロフト)が現れた。盲目の彼女は、まるで野獣のようにふるまうヘレンに厳しく接しながら指文字を教えていき、やがて彼女に新しい世界を見出させてく。三重苦を乗り越えて社会福祉に貢献したヘレン・ケラーの少女時代を描いた名匠アーサー・ペン監督の名作。ふたりの女性のやり取りは単なる美談の域を優に超えて、まさに闘いそのものであり、その激しさあればこそ、ラストの感動がみずみずしいものになる。

この映画の中で心に残った台詞、『教えることより、甘やかすほうがラクですものね。』とサリバン先生がヘレンの両親に言う場面でドキッとした。

障害者であるということから躾も何もされず甘やかされて育ったヘレンはまるで野獣そのもので、そんなヘレンに体を張って教えるサリバン先生に両親が難色を示したときの台詞である。
娘に、甘えたい放題でそのまま何もされないのと、きちんと悪いことは悪いと教えるのとどっちがいいかと聞いてみた。

『教えるほうがいい。』

子供目にも、躾の大切さがわかったようで嬉しかった。

先日のテレビ番組で細木数子が、昔の親は戦後、自分たちが苦労を重ねてきたので『我が子には苦労をさせたくない。』という思いが強く、結果、甘やかされて育った子供たちが親になったお陰で色んな問題が出てきていると言っていた。
私も例外ではなく甘やかされて育ったので、後に自分が苦しみを経験してからやっと人の痛みや苦しみがわかるようになったと思う。
甘やかし放題、何でも子供中心、それが子供の将来にどんな影響を及ぼすのかは連日全国各地で起こっている20~30歳代やその世代の子である未成年者の事件が物語っているような気がする。
サリバン先生・カム・バック!


奇跡の人

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コメント

  1. こんばんは!
    私も見ました。
    サリバン先生があの「卒業」の熟女だったとは知りませんでした。^^;
    サリバン先生とヘレンの演技とは思えないような、行儀を教えるあの長いダイニングシーンは片手に持ったコーヒーを飲むのも忘れてしまうほど迫真の演技でしたね。
    昔を振り返ってみて、私も叱られはしたけど結局はすべて親に言うことを聞いてもらったクチです。自覚しないといけないですね…。

  2. cheeseさん、こんばんは。
    本当に演技とは思えない、すさまじいシーンが多かったですね。
    サリバン先生もそうですが、ヘレン役の女の子もすごい女優だと思いました。
    改めて考えると、本当にヘレン・ケラーってすごいですよね。
    でもそのヘレンのすごさを引き出したのはサリバン先生なわけで、今、そんな教師っているんでしょうかね・・・。

  3. 灯りの消えた夜

    昨晩、友人の奥さんが入院しているので、
    お見舞いの為に病院を訪れた。
    すると、彼女が落ち込んでいた。
    聞けば、昔から付き合いの有った、
    アン・バンクロフトが亡くなったのだという。
    それも、同じこの病院で...。
    アン・バンクロフトは、1932年ニューヨ