犯罪者逃亡の手助けにもなる簡単に入手できる身分証

元オウム信者の平田容疑者をかくまっていた女性が、身分証明書としても使用していたとされる偽名の保険証。
私自身、仕事で労働保険や社会保険の手続きの経験があるんだけど、思い返してみればパスポート申請時のような煩雑さはなかった。
新たに健康保険証を申請するときは、免許証や戸籍謄本などの公的証書のコピーを添付する義務もないので、必要事項を記入した被保険者資格取得届を、社会保険事務所へ郵送するだけだったような。
１～２週間後には健康保険証が郵送されてきていたと思う。
このとき基礎年金の欄を新規加入にすれば、そのまま厚生年金にも入れるのかな。

この中途半端な身分証明書代わりの健康保険証で銀行口座を開設することだってできるので、もしかするとオレオレ詐欺の振込口座を作った人だっているかもしれないと思うと、今はなき社会保険庁のお粗末な仕事っぷりには呆れてものも言えない。
このITな時代になんでこんなにアナログなんだろう。

アメリカのように全てを社会保障番号で管理すれば色んな問題が解決されそうな気がするんだけど。
２～３年ぐらい前に見たネットの記事で、失業保険が支給される最短期間だけ就労し、失業手当をもらいながら隣の区に住民票を移して同じように失業保険が支給される最短期間だけ就労し、また手当てをもらう…なんてことを繰り返している人たちがいて問題になっているというニュースを見た覚えがある。

なんでも、ハローワークは横のつながりがないため、わからないらしい。
これも先の健康保険つながりなので、甘いんだろう。
だいたい、かつて賛否両論をよんだ住民基本台帳って何のためのものだったの？
あの住基カードの番号で管理すればこういった犯罪は防げるんじゃないかと思うんだけど、無理なのかな？
軽い脱税なんかも結構なくなると思うんだけど。

そういえば、私は車の免許を取ったのが２０歳代半ばだったので、それ以前は身分証明書の代わりにパスポートを持ち歩いていた。
ある日、すっごい寝坊をして職場へタクシーで向かったものの、到着し支払いの段階でお金がないことに気づいた…ということがあった。
「今夜支払いに来ますから、これ預かっといてください！」
運転手に無理やりパスポートを渡してタクシーを降りた私。
今考えると恐ろしい。
運転手さんが悪い人じゃなくてよかった。