数時間後、阿蘇中岳の火口付近に場所を移した。
ここへ来るのは確か、中学生のとき以来だから・・・25年以上ぶり(計算しないでね~)。
上がってくる途中で、検問所(じゃないけど)みたいなところがあって、喘息や気管支疾患、心臓病の人がいないか質問を受けた。
火口から舞い上がるガスで体調を崩す人も少なくないらしい。
上まで上がりきると、こんな看板が。
ガスの状況がひと目でわかる。
このときは青のランプがチカチカしていたので、とりあえず安全らしい。
しかーし、火口周辺には待避壕が立ち並んでいる。
万が一にも危険なことがあれば、とりあえずここへ逃げ込むんだろう。
スゴイな~。
火口へ近づいて中を覗き込んだが、ガスが立ち込めている。
かすかに見えるエメラルドグリーンの湯だまり。
ここに落ちたら一発で死んじゃうなぁ…なんて考えていたら、中学生のときの理科の先生の話を思い出した。
その十数年前、先生がここへ来たときのこと、対岸(と言うのかは定かではない)にいた男性が突然火口に飛び降りたのを目撃したらしい。
自殺なんだろうけど、こんなところに落ちたら当然遺体を発見できるはずもなく…
私ももし誰にも知られずに死ぬときがあればここに来ようと思ったことがあった。
飛び込んだ人は、よほどのことがあってのことがあったんだろうけど、もしかすると今もなお、生きていると信じて待っている人がいるかも…なんて考えると切なくなった。
そんなことを考えながら歩いていたら、警備の人が近づいてきて、ガスが上がってきたのでこれ以上近づくなとのこと。
ガイドさんによると、火山のガスを吸って亡くなる人も少なくないんだとか。
前兆もなく、いきなりパタンと倒れて動かなくなった人もいるらしい。
さっさと引き上げて、ガスのないところへ移動した。
帰るときにはさきほどの青のランプは消えて、緑がチカチカしていた。
それにしてもこのカルデラ。
気象庁のサイトによると約30万年前から9万年前までの4回の大規模な火砕流の流出に伴って形成されたんだそうだ。
気の遠くなるような歴史の数々をこの場所で見てきたんだと思うと、頑張って生きても80年~100年ほどで生涯を終えてしまう人間って、なんってちっぽけなんだろう。
そんな短い人生の中で、ちょっとした苦難を乗り越えられずに自らの命を絶ってしまうことほどくだらないものはないと思えた。
頑張っても80年~100年かぁ~…あぁ、私ってもうすぐ引き返し地点に達しちゃうんだわ~。゚(゚ノД`゚)゚。
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コメント
阿蘇の火口に飛び込んでも途中で引っかかるんだよね。
なかなか死なない。
昔、頂上にいたとき軽い噴火(水蒸気爆発)が起こってシェルターに逃げ込み、亜硫酸ガスを吸わないようにタオルで口をふさぎ、ロープウエーも止まったから一列に並んで徒歩で下山した。
石ころが飛んできて当たったら痛いんだよ。
22歳の頃の話。
意外と病弱なtomokerockです
私は気管支が弱っちいので、この近くに行くと
本気で呼吸困難になって苦しい思いをします
5番目の写真みたいな崖付近まで近づくと、
ランプが青でも死ぬくらい息苦しいんだよ(実話)
車に戻っても空気中にガスがあるのか、
いつまでも改善しないので、慌てて車で換気しながら離れます。
ガスランプが点灯中は、絶対に近づかないんだよ~ん
なので、火口は初めてみたのだ(^m^
エメラルドグリーンが綺麗だよね?
熱かったりはしないの??
::kspawsさん::
半世紀前の話ですね?なーんて、怒られますね(*`▽´*) ウケケケッ
そんなに怖~いガスなんですね。
あそこにいるテキヤみたいなおっちゃんたちは、不死身なんでしょうか。
博多の屋台じゃないですが、あそこで物売りするのはおっちゃんたちの代までらしく、毎日頑張って出勤してきてるらしいですよ。
根性ですな~。
::tomokerock::
へぇ~気管支が弱いなんて知らなかった(弱点発見!)
熱くはなかったけど、ガスがモクモク上がってるところはどうなんだろうね。
遠すぎて、よくわからなかったけど、私は気管支強いほうなんだろう、あのモクモクはただの湯気だと思ってたから。