無意識に流れる涙は心がダメージを受けている証拠らしい

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ハローワークで病院に行くことを勧められた。

どこの病院に行ったらいいのかネットで調べてみたが、口コミもいまいち信じられず、結局自宅から近い精神科病院に行くことにした。

事前に電話で事情を話し予約をしていたので、受け付けを済ませた後、すぐに小さな部屋に通された。

40代ぐらいの男性カウンセラーに事情を聞かれ、会社でのことを話していると、すぐに涙がポロポロと流れてきて恥ずかしかった。

「すみません、泣くつもりはなかったんですけど…勝手に涙が出てくるんですよね…なんでかな…」

まさか涙が出るなんて思わなかったのでビックリしたし、診断書が欲しいから無意識に涙が出てしまったのか…と思い、自分が鬱を演じているみたいでおかしくなり笑ってしまった。

「そんな風に自分の意思とは関係なく涙が出るのは、心がダメージを受けている証拠ですよ」

仕事と眠れないこと以外はいつもと変わらず普通に生活できていたので、カウンセラーの言葉には驚いた。
今の自分は本当に正常ではないのか…なんだか自分が自分じゃないような、変な気分だった。

それから簡単なテスト用紙をもらい書き終えると、診察室へ通された。

20代後半ぐらいの女の先生に再びそれまでの経緯を話していると、また涙が溢れてきた。
やさしい言葉をかけられると、ますます涙が止まらなかった。

聞いてもらってスッキリしたということはなかったし、仕事を辞めない限り正常な自分に戻ることもないだろうけど、とりあえず診断書をもらうために週に一度通うことになった。
睡眠薬が処方されたが、なぜか飲むことに罪悪感があったので、どうしても眠れないときだけ飲むようにした。

私とMさんの後任者は、ハローワークではなく、有名求人サイトで募集することになった。
募集するにあたり会社に写真撮影に来るとかで、撮影日の調整等もあり、どんどん日数が経過していった。
有休消化を考えると、本当に時間がなく焦った。

他の部署の女性社員が少し前に簿記の資格を取得したことを思い出し、彼女を私の後任にすることを考えた。

彼女は30代後半で、社長のお気に入り。
ただの営業事務なのに、男性社員並みの給料をもらっていた。
彼女の部署の人たちは、出張時の飛行機やホテルの手配を彼女に頼むべきところを、嫌な顔をされたり嫌味を言われ断られるからと総務に頼みに来るほど仕事をしない女性だった。

彼女は社長に関して何らかの弱みを握っているのではないかと疑いたくなるほど優遇されていたので、私の後任に打ってつけではないかと思えてきて、彼女を説得することにした。

簿記の資格があっても年齢が年齢なので他の会社では使ってもらえないよ…今この会社でキャリアを積んでみたらどう?…そんなことを言ってみた。
反応が微妙だったので失敗したかなと思っていたら、後日、自分から社長に私の後任になりたいと伝えたようで、それからすぐに引継ぎが始まった。

しかし簿記の資格を持っていても、やっぱり実際に経理の仕事をした経験がないというのは想像以上に使えなかった。
資格の勉強に出てくるような内容は実際の業務では出てこないので、簿記の仕組みを理解していないと応用がきかない。

唯一の救いは、彼女が社長のお気に入りということだけだったが、それは何よりも大きな武器だった。

とにかく後のことは考えずに、業務の引継ぎをした。
引き継ぎ書は完成していたし、彼女の理解度が低いことが原因でも私のせいにされるだろうとわかっていたが、とにかく一通り説明して、わからないことは引き継ぎ書を見るように言った。

そして、ようやく有休消化に入った。

いつもありがとうございます。
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